「ところで、東大系と同じように、毎回、同じところを通るという線的な行動をするイノシシは、あれからどうなったのですか」と町会長。

「先ほど話したように、1月の終わりごろ、イノシシの本拠地となっていると推定される裏山の竹藪に攻撃を仕掛けたのです。」

「と言いますと?」と町会長。

「まず、竹藪の孟宗竹を下から1メートルほどのところで切りました。」

「と言いますと?」と町会長。

「イノシシを兵糧攻めにするためです。」

「と言いますと?」と町会長。

「竹はイネ科の植物なのです。」

「と言いますと?」と町会長。

「竹はイネ科の植物なので、意外と簡単に枯らすことができるのです。」

「と言いますと?」と町会長。

「竹を下から1メートルほどのところで切り、雨水が上部に溜まるようにしておくのです。」

「そうすると上部に溜まった水に腐敗菌が繁殖して、そこから下が枯れてしまうということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。腐敗菌は地上に残った部分だけでなく、根まで枯らしてしまいます。」

「それでは、翌年、タケノコが生えないということですか」

「おっしゃる通りです。孟宗竹を家に30本ほど持って帰って、裏庭の東のところに積んでおきましたが、残りは竹藪にばらまき、イノシシが自由に動けまわれないようにしました。」

「しかし、1月の終わりには、タケノコは生えていないのではありませんか」と町会長。

「おっしゃる通りです。しかし、ミミズがいるのです。」

「それでは、イノシシは渡辺さんの家の周りのミミズを食べ、本拠地のミミズは取っておいたということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。人間に陰陽を使った攻撃を受けたことはないでしょうから、イノシシがどういう反応をするか楽しみでした。」

「イノシシは、どうしたのですか」と町会長。

「父イノシシと裏庭の東側を襲ってくる2匹のうり坊は、どこかに行ってしまいました。」

「母イノシシと一緒に西側に来ていたうり坊は、どうしたのですか」と町会長。

2021/11/3

<水道後記54>
長さ30cmのステンレスパイプが届いたので、ステンレスパイプカッターで7cmの長さにカットしようとしたが、カットできそうもなかった。何年も前に買ったものだったので刃を変えようと思ったが、替刃は売っていなかったので同じものをもう1つ買った。

塩ビ管を切る時には手で塩ビ管を持ってカットすることができたが、ステンレスパイプを切る時には卓上万力が必要だと思い、追加注文した。<続く>

2024/10/18